チャイニーズ ニューイヤーの数々の習慣

もうすぐチャイニーズ ニューイヤーですが、その独特の習慣に付いて、シンガポールのストレートタイムスが特集し、それをスター紙が掲載していますので紹介します。原文は下記URLを参照してください。
https://www.thestar.com.my/news/nation/2018/02/10/eight-chinese-new-year-traditions-to-get-right/


引用はじめ
チャイニーズ ニューイヤーは間じかに迫っていますが、この期間の習慣や食べ物には、どんな意味があるのでしょうか?


1. アンパオ(お年玉)
袋に入れる最低額というのはあるのでしょうか?額は偶数でなければならないのでしょうか?コインや古い札を中に入れてもいいのでしょうか?お金ではなく、くじを入れてもいいのでしょうか?


アンパオという赤い袋は伝統的に、既婚のカップルから両親、独身の成人、そして子供たちに、幸運と祝福の印として、お正月に渡されるものです。アンパオを渡すのは、祝福の行為であって、取引ではないので、袋に入れる金額には決まりはないと言われています。


人道社会科学ングリー アン ポリテクニック学校で中国研究コースを主催するカン ゲルウエン博士は、「昔の中国では、アンパオには紙幣ではなく、コインを入れていた。紙幣が登場する前には、当時はコインは、人々にとって価値があった。しかし、今はコインを入れることは最早なくなった。実際のお金の代わりに、くじを入れることは全く問題ありません。くじに当たれば、それはアンパオをくれた人からもらったものだと見られることになるでしょう。」と語っています。



社会科学シンガポール大学の人材開発と社会奉仕の副学部長のリム リー チン助教は、「アンパオにコインを入れることに対するルールはありません。1980年代に金色の1シンガポールドルが導入されたとき、そのコインの色と八角形の模様は幸運だと考えられ、みんなアンパオに入れたものでした。古い紙幣をアンパオに入れるに付いてのルールもありません。新札は春や新装という考えと結びつくので、人々は習慣として、新札を好みます。しかし、アンパオの起原に戻れば、もともとは中国で両親が子供たちにコインを入れて渡したものです。そのためにだけ、新しいコインを求めるのに対応して新しいコインを鋳造する銀行はありません。」と語っています。


2. 猫柳
何故、猫柳はチャイニーズ ニューイヤーの時期に人気があるのでしょうか?


猫柳は晩冬から毛皮のような芽を出すので、春の始まりを象徴します。中国では猫柳を”イェイン リュ”と発音しますが”金が入ってくる”と言う意味に聞こえます。



3.イーサン
チャイニーズ ニューイヤーにイーサンを食べる習慣はどこから来たのでしょうか?


この刺身のサラダは何百年も中国 広東省の独特の習慣でした。年中、そこでは食べられていました。


1940年代に広東省の移民によって、シンガポールに持ち込まれ、その後、ベンデメエール通りのライワー レストランのシェフによって、チャイニーズ ニューイヤーの料理として人気を得ました。長い年を経て、このサラダは彩りと香りが豊かになり、赤と緑の乾燥した大根や、甘くしたオレンジの皮、サケも使われています。


料理の中身を空中に高く投げ上げ、大きな声で幸運の願いを叫び、これを食べることはシンガポールとマレーシアでチャイニーズ ニューイヤーの独特の習慣となっています。


4.家族の再結集の食事
家族の再結集の食事という概念はどこから来たのでしょうか?


交通の便が今のようになる前は、中国の他の地域に住む家族が、1年に1度以上集まることは難しかったものです。正月は家族が集まるために故郷に帰る唯一の機会でした。今は、伝統的に大晦日の夜に食事会が行われ、家族の絆を強める機会となっています。


5.ライオンダンス
なぜ、お正月にライオンダンスの演技を見るのでしょうか?


ライオンは勇気、決意、能力を象徴する幸運の動物と考えられています。だからライオンダンスは見る人に幸運をもたらすと信じられています。


6.みかん
なぜ、お正月の間にみかんを交換するのでしょうか?


これは南中国の習慣から始まりました。
広東語の発音ではみかんを”ソン カム”といい、この発音は”金をあげる”と同じ発音になります。したがって、受け取ることは繁栄を象徴するのです。


7.バック クワ
何故、正月にバック クワ(焼いた豚のジャーキー)を食べるのでしょうか?


バック クワは中国 福建省が起原といわれ、福建省は貧しく、肉は正月のために保存しておくものでした。長く保存しておくため、肉は薄くスライスされ、砂糖、香料と合わせられ、空気で乾燥させ、熱い板の上で料理されました。


その後、この料理はシンガポールに伝わり、そこでは豚のスライスは空気で乾燥され、炭火で炙られ、甘く燻製のような香りになります。おいしいこと以外に、ジャーキーは広東語で”ロン ヨーク”と言われ、これは幸運を意味しています。


8.
なぜ、お正月にパイナップル タルト、クエ バンキット、ラブレターを食べるのでしょうか?


パイナップル タルトはシンガポール チャイニーズ、またはプラナカンのお菓子から取り入れたものだと言われていて、それが後にお正月に欠かせないものになりました。


広東語でパイナップルは”ウオン ライ”といい、繁栄の賑わいを意味します。シンガポール生まれの中国人またはマレー人は、オリジナルに地元の捻りを入れたことを示唆しています。


同じ理由で、タピオカの粉とココナツミルクから作られるクエ バンキットはプラナカンまたはマレー人がつくりだしたもののようです。


引用終わり


マレーシアやシンガポールで、チャイニーズ ニューイヤーに行われる習慣の多くは、中国に起原はあるものの、その多くは現地でアレンジされたものだということが分かります。


実際、大陸の中国人に”アンパオ”とか”イーサン”とか言っても、全く通じませんでした。

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