ナジブを訴追できると確信している

マハティール首相が、1MDB問題を最初に報じた、東京に滞在中のウォールストリート ジャーナルのCEOと5月15日にテレビ会見を行いましたが、その模様が報じられていますのでその一部を紹介します。今までの情報と重複する部分は省略しています。記事の原文は下記URLを参照してください。
https://www.thestar.com.my/news/nation/2018/05/15/dr-m-case-being-built-against-najib/


引用はじめ
マレーシアのマハティール首相(93歳)は5月15日に行われたウォールストリート ジャーナルCEOの東京での理事会でのテレビ会議で以下のように語っています。


「検事は前のリーダーだったナジブに対する、債務が膨れ上がっている国のファンドである1MDBにリンクした不正利得について訴追するための事件化が必ずできることを確信している。我々はゆっくりと底に到達しつつあり、多くの上級職員が、もちろん証拠を持って情報を提供してきている。近いうちに彼に対して訴追することになると考えている。ナジブの回りにいた人々は彼に味方していたのであり、誰がこの新政府に忠実になろうとしているのかは分からない。誰を信頼したらいいのかという問題に直面している。」


1MDBが失ったといわれている45億米ドル(181.9億リンギ)の一部を回収できる情報を提供するならば、ナジブを赦免する意図はあるかと聞かれたマハティール首相は「取引はするつもりはない。」と語っています。


マハテール氏は1981年から2003年までUmno(マレー人国民組織)の下で最初に国を率いましたが、今回はPKR(人民公正党)がPHを構成する4つの政党では最大の議員が当選しており、その実質的なリーダーであるアンワール氏に権力を譲り渡すというPH(希望連盟)との協定により首相に就任しています。


「首相として1年間か2年間職務に留まるが、辞めた後も後ろで役割を果たすつもりだ。しかし、すぐそこの将来にはアンワール氏はHPの他の3つの党のリーダーとして、PKRで同じ役割を果たすことになるでしょう。」
とマハティール首相は語っています。


引用終わり


マハティールとアンワールの対立の原因は何だったのかと考えると、原因の一部だけかもしれませんが、1997年のアジア通貨危機の際の対応方針の違いを契機にしていたということだったと記憶しています。


マハティール氏はIMF勧告を蹴って独自のやり方で通貨危機を乗り切ろうとしたのに対して、当時副首相だったアンワール氏はIMF勧告を受け入れて欧米の軍門に下ろうとしていました。副首相を解任されたアンワール氏は政府批判を強め、その結果収賄罪で収監され、その後も同性愛の罪で収監されるなど、波乱の人生を歩んできました。いま、アンワール氏への期待が膨らんでいます。

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