新政権の第二回目閣議

5月30日(水)に新政権の第2回目の閣議が行われ、閣議後様々な事項が発表されていますので紹介します。記事原文は下記URLを参照してください。
http://www.thesundaily.my/news/2018/05/30/mrt3-scrapped-permata-be-placed-under-education-ministry-mahathir-updated


引用はじめ
マハティール首相は国の1兆リンギの債務を国民が援助するための“マレーシア希望基金(THM)”の立ち上げを発表しました。「国の財務状況が如何に悪いかを知って、多くの人々が貢献できないかと言って来ている。彼らの愛国心と気前の良さに、我々は感謝している。」と閣議後マハティールは語っています。


財務相は声明で「THMは財務省が組織的、かつ透明に管理する。最近の経済状況と国の債務の現状に関して、政府を支えたいという国民の声がある。国民は自発的に債務の緩和の手助けをしたいと望んでいます。THMへの寄付はメイバンクのアカウント番号566010626452に預金することで実行できます。」と語っています。


マハティールはそのほかの重要事項に付いても発表しています。


先週発表されたHSRのキャンセルに続きMRT第3線のキャンセルについて、マハティールは「国の巨大プロジェクトの余分な脂肪を刈り取る努力において、MRT第3センの計画をキャンセルする。HSRのキャンセルに付いては、シンガポールが重要な財務的な意味を持っているので、シンガポールとの議論に従ってキャンセルすることに内閣は同意している。同じ理由でMRT第3線もキャンセルすることになるだろう。これらのプロジェクトは財務負担が大きい。」と語っています。以下記者会見での発表内容です。


職級41以下の公務員に400リンギ、政府の年金支給者に200リンギの特別支給を6月6日に行う。


前政権が実施していたワン マレーシア 国民援助(BR1M)に代わって生活費手当て(COLA)を支給する。BR1MとCOLAは全く異なるものだ。


GSTは9月に廃止されSSTがそれに代わる。SSTは9月1日に実施されるが、その範囲と税率は検討中だ。


RON95のガソリン価格リッター2.2リンギとディーゼル価格のリッター2.18リンギは変わらないが、RON97の小売価格は市場価格になる。現在はリッター2.47リンギとなっている。


ハリラヤ前の2日間の高速道路料金は50%値引きになる。


マレーシア イスラム開発局(JAKIM)を評価するための委員会を作る。このままでいいのか、現在どうなのか、もともとの目的に直すべきかに付いて検討する。イスラムが残忍で宗教とはいえないものとしてイスラムを描写しないことを確保したい。それはイスラムではない。


ナジブの妻であるロスマーが主催していたぺルマタ ネガラ 幼児教育プログラムは教育省の下で実施する。


総選挙期間中の選挙管理委員会(EC)の行動に付いて現在調査中。


引用終わり


MRT3号線(スントゥール/ミッドバレー)は入札中だったと思いますが、総距離40kmで予定額は350億リンギから400億リンギで日本円で約1兆円の巨大プロジェクトでした。投下資本に対して、資本の回収を計算すればとても割に合わないということなのでしょう。


国民の支持を失わないためには、バラまきを行うことも必要なのでしょう。これも民主主義のコストということになるのでしょう。


SSTが9月1日から実施されるということは、GSTがゼロレートとなる6月1日から8月31日までは物品サービス税が全くかからないという状態になります。SSTを立法するためには、課税対象品目と税率を定める必要がありますが、サービス税に付いては多分、6%よりも高くなりそうな予感があります。物に付いては売上税の課税対象は具体的に定められることになりますが、自動車などの奢侈品が対象になると思われ、課税対象となる物品はGSTシステムよりも消費者価格が高くなる可能性が高いと思われます。

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