マハティール訪日の目的

マハティールが6月10日(日)夕刻に羽田に到着したことが日本でも報じられています。


今回の選挙前に出席を決めていた日経フォーラムに出席するのが訪日目的となってはいますが、国会での講演や経済団体、企業グループとの会談も予定されており、日本とマレーシアの今後の関係再強化が期待されています。


これに付いてロイターが報じていますので紹介します。記事原文は下記URLを参照してください。
https://www.thestar.com.my/news/nation/2018/06/10/in-dr-mahathirs-malaysia-japan-is-back-amid-doubts-over-chinese-funding/


引用はじめ
6月10日(日)からの日本への出張で、マハティールは投資家を求め、事業取引を提供することを計画しています。というのは、彼は借金の穴を埋め、中国からの投資への依存から脱却しようとしているように見えるからです。


今回の訪日は、先月の衝撃的な選挙の結果で、権力に返り咲いたあとの最初の海外出張であり、東アジア、とりわけ日本との関係強化を目指す92歳の“東方政策”への回帰を示すものです。


汚職にまみれたナジブ前政権へ数十億ドルをつぎ込んだという論争が起こっている中国からの離脱の動きとも見られます。


新政権は「中国の会社の中には、1MDBに対する贈賄スキャンダルを隠すために使われたものもあるという疑いがある。」と語っています。


資金逼迫したマレーシア政府は、日本の膨大な低コストの資金を使うことを狙い、一方マレーシアの政府関連会社の今後の株式売却は、日本の会社の投資対象になりうる、と国際取引を行っている銀行家は述べています。


マハティールは選挙に勝つ前から、アジアに関する日経会議に出ることになっており、今回は3日間の訪問中に、安倍首相や上級幹部職員とも会うことになっています。


マレーシアの外交アナリストのシャヒリーマンは「マハティールが会議に出るという当初の計画にこだわったのは、意味がある。疑いなく、マレーシアと日本の関係の再活性化だ。」と語っています。


マハティールはシンガポールとの高速鉄道プロジェクトを取り止め、中国の会社によって建設中の140億ドル(558億リンギ)の鉄道事業の見直しを行っています。


マレーシア外務省は声明で「マハティールの訪問は日本および地域の他の国々に対する現在の政策、とりわけ外国投資と貿易について、焦点を当てることを可能にする。」としています。


駐マレーシアの宮川大使は「マハティールのカムバックで、我々の産業界はマレーシアとその産業界との関係が活発化すると喜んでいると思います。」と国営通信ベルナマに語っています。


日本は昨年、マレーシアの最大の外国直接投資貢献国で130億ドル(518億リンギ)になっています。


マレーシアと中国の結びつきは、1MDBの資産を230億ドル(920億リンギ)で購入した取引後、ここ数年がピークとなっています。その後中国国営会社によって、いくつかのインフラ プロジェクトが購入されました。


金融業界の経営陣は、日本が新政権の下でマレーシアへの投資ペースを加速すると予測しています。


日本の地域投資銀行のある責任者は、匿名ながら「マレーシアは日本が投資し易い市場だ。マレーシアの会社の運営はすべて法に基づいて行われており、日本人は居心地がいい。マハティールは銀行や保健会社などの金融セクター、特に野村と三井住友銀行のトップと会うことになるだろう。」と語っています。
引用終わり


金利が安くても借り手がいない日本の金融機関としては、渡りに船という感じでしょうか。もちろん、中国のように、「貸した金が返せなければ99年間無償で借地する権利をよこせ。」などと言い出すことなく為替リスクやカントリーリスクを織り込んでからの話ですが。


昔、学生時代に館龍一郎教授が金融論の講義で“流動性の罠”について話されていたのを思い出しますが、その当時は、そんな事態が起きるのだろうかと半信半疑でしたが、まさに、日本はその事態になっています。



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