ゴルフ場会員権

ゴルフ場の良し悪しについて、”へぼゴルファー”の私がコメントするのは適切ではありませんので、ここではゴルフ会員権の価格について思うところを書いてみたいと思います。


KLにいたときに、自分の勘定で購入したゴルフ会員権はKLGCC(現在名はTPCKL)、プランサン テンプラー(現在は開発業者のSPセティアに土地が売却され閉鎖)、あとターム会員としてカジャンヒルゴルフクラブ(ディジャヤに不動産開発のため売却され閉鎖)でした。


閉鎖された2つのゴルフ場はいずれも残存価格が計算され、損も得もなしで、納得の価格で払い戻しがありました。


KLGCCを購入したのは10年前、マレーシアに来てすぐのときで、購入理由は当時住んでいたところから、5分という近さにあったからでした。当時ゴルフ場から直接購入する価格(11万リンギでした)よりもはるかに安いマーケット価格で、ゴルフ会員権取引業者から購入しました。


その後KLGCCの運営主体がサイムダービーという、もともとはプランテーションの運営会社で、その後不動産全般の開発を手がける会社に変わり、36ホール全体の大改修、クラブハウス、ジムなどの立替が行われ、マレーシアン オープン、LPGAサイムダービー、CIMBクラシックなどのビック イベントの招致、ゴルフ場発行の会員権価格の漸増なども実施され、マーケットでの会員権価格が跳ね上がりました。公表されたゴルフ場発行の最終的な会員権価格は371,000リンギにまでなり、この価格を最終として、ゴルフ場が直接発行するシステムはなくなり、会員権がほしい人はマーケットで購入するしかなくなりました。


ゴルフ場発行価格よりもずっと低いとはいえ、マーケット価格もどんどん跳ね上がってきていました。(マーケット価格について具体的に言及することは控えておきます。)会員権保有者は何の努力をすることなく、運営会社が行った改修工事の結果や、ビックイベントで名を売ったおかげで、マーケットでの会員権価格上昇という恩恵に預かったわけです。まさにタナボタでした。


会員権発行価格を引き上げてきたにもかかわらず、マーケット価格の方がはるかに安いので、会員権をほしい人はマーケットで購入してしまうため、会員権価値を上げても、ゴルフ場にはほとんど恩恵がありません。そこで名義変更料を最終発行価格の10%から20%に引き上げることでゴルフ場運営会社としても、恩恵があるように名変料引き上げが行われしました。


その結果名義変更料が、371,000 x20%=74,200リンギとなり、今までの110,000 x10%=11,000リンギから跳ね上がったのです。


名変料の引き上げは日本でも過去に行われており、従来数万円程度だった名変料が、バブルの影響でゴルフ会員権が上がったときに、名変料の引き上げが殆どのゴルフ場で実施され、名変料が従来の数百倍にもなったゴルフ場が出現し、バブル崩壊に加えてそれもきっかけとなってゴルフ会員権が暴落したということがありました。


マレーシアでは会員と非会員では全く扱いが異なるので、ゴルフをやるならば会員になったほうがはるかに“お得”です。したがって会員権の需要は根強いものがあるものの、名変料があまりにも高いと会員権マーケットが萎縮してしまうのではないかと懸念されます。


KLGCCのことを詳細に書きすぎましたが、次回はイポーのゴルフ場の会員権価格、特に名変料について、“あと何年”という観点からも書いてみたいと思っています。

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