スルタンとは?

マレーシア国王はスルタンを擁する9つの州のスルタンがメンバーがメンバーとなっている、スルタン会議で5年毎の互選で決定されますが、そもそもスルタンとはどういう人たちなのでしょうか?ちょっと興味が湧いたので、調べてみました。


マレー半島にマラッカ王国が誕生し、これが商売上の理由でイスラム教国となってからスルタンという名称がマレー半島に登場しますが、それは1402年のことでした。それ以前は7世紀ごろから交易国家として繁栄したスマトラにあったシューリーウィジャヤ王国(仏教国)がマレー半島を勢力圏にしていました。


シュリーウィジャヤ王国の王子が、戦乱を避けるため、国を逃亡し建国したのがマラッカ王国です。マレー半島各地にイスラム教が伝播し、マレー半島はイスラム化していき、その宗教指導者がスルタンという名称を称するようになったという事です。


その後、マレー半島はポルトガル、オランダ、イギリスの植民地となって行きます。日本が1941年にマレー半島を占領した時点で、マレー半島はイギリスの植民地でした。


スルタンが存在していないサラワクは第二次世界大戦終了時点で、サラワク王国が続いており、サバはイギリスの保護国でした。ペナンとマラッカはそれぞれの歴史的経緯があり、スルタンは存在していません。


スルタンはイスラム教の指導者であるとともに、以前は政治権力も掌握していて、絶対的な権力者でしたが、現在は政治的権力はなく、儀礼的な役割を果たすだけになっています。しかし、スルタンによっては結構政治的な発言をしている人もいるようですが。


相続税がないマレーシアでは、過去に蓄積した膨大な資産をスルタンが保有しており、投資活動などによって富を保持しているようです。更にスルタンに対する無礼な言動は不敬罪の対象となり、敬意を失した行動には厳罰が科されます。

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