イポーでは“イポー　エコー”という名称の月刊誌が発行されていますが、その中にＫＬ，イポー、そしてオーストラリアのブレスベーンの物価比較表がありました。これに関する記事を紹介します。

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わが国のミレニアルズ（1980年代から2000年初頭に生まれた年代層で24歳から38歳の世代）は2019年の幕開けを歓迎していますが、もっと上の年代層は年を一つとったことに僅かに残念に思っているかもしれません。しかし、大金持ちでもない限りはポケットは全く空のままに違いありません。高級品以外の価格は上がっています。先月、ある新聞では、「ＫＬはアジアの中で滞在するには最も安い。」という報告の見出しを掲げました。見出しを見ただけでは、ミスリードされてしまいます。というのは、この話は、犯すべからずのカルチェ愛好家のブレスレッドのような話だからです。

実際、中流のリンギの稼ぎ手にとって、ＫＬの物価は高いです。購買力を測る有益な物差しは、2018年のビックマックの価格指数です。マレーシアのビックマックはＵＳＤ2.1で、リンギに換算すると、8.7リンギになります。平均日収が100リンギトすると、日収の8.7％になります。

シンガポールではＵＳＤ4.28で換算するとＳＤ5.8です。シンガポール人の平均日収はＳＤ100なので、ビックマックのコストはたったの5.8％です。殆どの商品はシンガポールの方がＫＬよりも割安です。

オーストラリアではビックマックはＵＳＤ4.52で、豪ドルに換算するとＡＤ6.2になります。オーストラリア人の手取り日収はＡＤ100なので、ビックマックのコストはその6.2％になります。オーストラリアの方がマレーシアよりも安いのです。しかし、オーストラリアの車はどうなのでしょうか？1.8Ｌのセダンの価格はＡＤ25,000です。マレーシアでは最低でも128,000リンギで、5倍以上になります。

日常生活品はどうでしょうか？下の表は、同じ品質のＫＬ、イポー、ブレスベーンのスーパーに於ける選んだ商品の価格を示したものです。

商品             ＫＬ              イポー            ブレスベーン
バナナ           5.30/ｋｇ       4.20/ｋｇ         3.90/ｋｇ
たまねぎ       4.00/ｋｇ       2.90/ｋｇ         1.50/ｋｇ
トマト           4.40/ｋｇ       3.69/ｋｇ        3.90/ｋｇ
パパイヤ       5.50/ｋｇ       3.90/ｋｇ         3.99/ｋｇ
レモン           1.40/ｋｇ       1.30/ｋｇ        1.00/ｋｇ
パイナップル 6.99/ｋｇ      4.20/ｋｇ        2.90/ｋｇ

ＫＬは全ての商品でイポーやブレスベーンよりも高額です。イポーは2つの品種でブレスベーンよりも低い価格になっています。さらに商品の幅を広げても、結果は殆ど同じでしょう。ＫＬの住民はイポーを週末のランチと買い物に選ぶことをアドバイスします。
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新聞記事というのは売らんかなの姿勢で、センセーショナルな見出しをつけますが、実態は必ずしもそうではないということの実例です。それにしても、イポーの物価は安いことが分かります。