リンギの日本への送金

マレーシアから撤退するに当たり、マレーシアに残っているリンギを日本に送金する方法が問題となります。


銀行送金がもっとも安全ですが、銀行の為替手数料は高いので、これを如何に節約するかが
課題となります。


銀行のカスタマーサービスと話しましたが、完全に撤退するのだったら、全部引き出してしまわなければならないとのこと。インターネットバンキングで、海外送金することはできない。ただし、マレーシアに来て最後の処分をするのだったら、非居住者でも(ビザがなくても)預金を置いておいてもかまわない。とのことでした。


利子を稼ぐためにマレーシアに預金を残しておくのはやめたほうがいいという気になって来ました。そうなると、MM2H用のエスクロー勘定も根こそぎ、持って帰ったほうがいいという結論になります。2月撤退のスケジュールにあわせ、ビザ打ち切りと、預金引き出し承諾書(リリース レター)をイミグレから取りつける必要があります。


RHB銀行では3万リンギを超える定期預金の引き出しは来店しないとできないとのこと、ただし、普通口座へ入金するならば、来店の必要はなく、インターネットバンキングでも可能。ユニット トラストという投資信託があるのですが、これを解約するならば、来店が必要で、インターネットではできないとのこと。ネットでできないことが多すぎで、滞在期間を多めに取っておいてよかったと思っています。


為替手数料が安いと評判のWISEですが、リンギの場合は、送金額は1回当たり最大で3万リンギで日本への送金額は現在の時価で931,551円になるそうです。実質1リンギ
31.05円なので、リーズナブルではありますが、1回当たり3万リンギが上限だというのが問題です。これを日数をかけて繰り返すという方法もありますが、どうですかねー。


WISEの仕組みは、おそらくこういう仕組みだと思います。実質は国内の送金取引に分割して、帳尻だけを1年に1回、または2回、為替銀行を使って送金しているのだと思います。プラスとマイナスが相殺され、その帳尻だけが為替銀行を使って実送金するという仕組みです。相殺された部分も為替手数料として客から徴収しているので、客には安く提供できるわけです。この許可を当局から取り付けるのは、かなりの政治力が必要だったのではないでしょうか。為替銀行の上前を分捕った形です。


実は、商社でも交互計算システムといって、かなり以前からこのようなシステムを行っていました。当初は厳しい条件の下で、行われていましたが、1回の記帳金額に制限はありましたが、広く活用されているシステムです。当時の大蔵、通産の許可で特別に認められたシステムであり、1年に1回、交計検査と称して、検査に来ていました。たまにルールにそぐわない事例が発見されますが、結果講評時に指摘がある程度で、違反があったからといって、システムが不許可になるわけではありません。このような検査に、検査される側は資料を揃えたり、相当の準備をし、検査するほうも大蔵、通産の相当の立場の人が検査するので、大変な経費と労力を使います。自由化してしまえばこの労力、人件費は要らなくなるのにと正直思いました。


これを許可制にして、検査を実施する意味は、国際収支項目を明確にし、国際収支管理に資することを目的としているからで、銀行の保護だけが目的ではないと思います。取引を自由に相殺されてしまっては、実態が見えなくなってくるので、相殺の禁止は意味があるとは思っては居ます。


これは昔の話で、現状がどうなっているかはわかりません。今でも、交計検査なんてやっているのでしょうか?


話が横道にそれましたが、結論としては、マレーシアにリンギは残さず、すべて持って帰るというのが結論です。最悪、為替銀行に手数料を払って送金することになるのでしょう。

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