GSTの税率がゼロになった後は?
6月1日からGSTの税率が0に引き下げられることは既に発表されていますが、GSTが導入されるまで実施されていたSST(売り上げサービス税)が復活するのかどうかに付いては正式な発表はまだありません。
GSTは廃止されたのではなく、税率を引き下げただけなので、議会の議決を経ることなく、首相が決定できるようですが、SSTを復活させるとなると、立法措置が必要となるため、首相の決断だけでは実行できないということなのでしょうか? この辺の事情は明確ではありません。
GST登録業者は5月31日を基準日として、GSTの申告と納税を実施することになりますが、6月1日以降の価格について、関心が集まっています。この辺の事情に付いての記事を紹介します。記事原文は下記URLを参照してください。
http://www.freemalaysiatoday.com/category/nation/2018/05/27/sst-postponed-zero-gst-starts-june-1/
引用はじめ
政府はSSTの導入に付いては6月1日から後日に繰り延べになると発表しました。ただし、GSTの税率をゼロにするのは、既に発表したように6月1日(金)からとなります。
業者は今まで6%のGSTを上乗せしてきた、物品やサービス価格を引き下げるように注意を促されています。
先週、政府はGSTからの収入減をカバーするため、SSTを導入して収入減をカバーすることになるだろうと発表していました。
消費税(GSTのこと?)は原油価格の低迷に対処して、2015年にナジブ政権で導入され、年間450億リンギの収入となっており、人々への援助資金として、政府を助けてきたといわれてきました。
引用終わり
GSTとSSTの違いは、SSTはいわゆる物品税で、一部の最終財と最終サービスにしかかからないのに対して、GSTは例外品目を除いて、全ての財、サービスの取引の各段階に対してかかるので、全く仕組みが異なります。
SSTは全ての品目が対象となるのではなく、一般的には奢侈品が課税対象となるので、課税対象品目を具体的に指定する作業が必要になり、税率もGSTよりは高くなるはずです。サービスに対する税率は10%だったと記憶していますが、GSTの6%よりも値上げになる可能性が高いのではないでしょうか。
いいことばかりではないようですが、SSTの導入までにはタイムラグが発生しそうなので、短期間ではありますが、この間はメリットが享受できそうです。