スリヤKLCCのパークソン閉店

デパートという業種のビジネスとしての存在価値の低下なのか、あるいは最高の立地条件をもつビル運営会社の政策なのか、マレーシアで生まれたデパートであるパークソンがKLのペトロナス ツイン タワーに隣接するスリヤKLCCから撤退するというニュースを紹介します。記事原文は下記URLを参照してください。
https://www.thestar.com.my/business/business-news/2019/02/02/parkson-to-close-its-suria-klcc-outlet/#RdYeUxUc379PEX3f.99


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2月17日までスリヤKLCCのパークソンで閉店セール


過去数年にわたり、業態を整理中のパークソン グループは20年にわたり操業してきたスリヤKLCCの店舗を閉鎖します。


2月1日の自らのフェースブックで、マレーシアのデパート運営者は「2月17日まで、スリヤKLCCの閉店セールを実施します。全て売りつくします。」と表明しました。


スリヤKLCCの店舗は売り場は3階にわたっており、売り場面積は126,000平方フィートで、1998年に開業したスリヤKLCCの昔からのテナントの一つです。閉店理由に付いては今までのところ、明らかにされていません。


業界の情報通は匿名を条件に語っています。「スリヤKLCCは絶えず、テナントの業種を多様化しようと取り組んでおり、パークソンが占めている場所を取り戻したいと考えていた。知っている限りでは、パークソンは閉店を望んでおらず、スリヤKLCCでの操業を継続したいと考えていた。」


2016年に自家製のライフスタイル ブティックであるブリテッシュ インディアはスリアKLCCの1階(日本式では2階)に持っていた売り場の賃貸権を権を失いました。高裁でブリテッシュ インディアのオーナーであるBTC衣類会社は、賃貸契約の終了が合法とされ、プレミアムな売り場での事業継続を否定されました。


BTC衣類会社のオーナーは「スリヤKLCCの対応を見ると、マレーシアブランドに対する差別意識を持っているという印象を受けた。」と反論しています。これに対してスリヤKLCCは「ブリティッシュ インディアとのテナント契約の更新は望んでいなかった。場所を移るという提案は、事業を続ける機会を与えたに過ぎない。」


パークソンは地域に100ヶ所以上の売り場をもち、マレーシア国内には40以上の売り場を有していて、売り場面積は5億平方フィートを持っています。昨年、同社はスルタン イスマイルとトゥンク アブドゥル ラーマン通りの交差点マジュ ジャンクションの22万平方フィートの売り場を閉めました。この売り場は2014年に開店したもので、モールの中心的な売り場でした。


1987年に開店したスンガイワン プラザ10.7万平方フィートも閉めており、ベトナムのホー チミンのパークソン フレミントンも閉めています。


閉鎖はマーケットの動向により必要だった、と会社の広報は述べていると、伝えられています。
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KLについてみると、パビリオン、ヌー セントラルにも大きな売り場があるし、アベニューKには靴の専門の売り場があったりで、至近距離に多くの売り場があります。記事にはなかったが、ミッドバレーの売り場も閉鎖しているようです。古いモールから新しく出来たモールへと移転している様子も見て取れます。


スリヤKLCCについてみると、上記のような巨大なスペースを借りてくれる新しいテナントをすぐに探すというのは、新しいビルにテナントがなびいている現状をみれば、不動産は借りて市場ですから、簡単ではないと思われます。

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