マハティールのフィリッピン公式訪問

フィリッピン訪問中のマハティール首相はデゥテルテ大統領と会談し、特に中国との関係、急進派との対決、南シナ海問題について語り合っています。この概略に付いて紹介します。記事原文は下記URLを参照してください。
https://www.thesundaily.my/local/malaysian-pm-warns-philippines-against-foreigner-influx-YX653313


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“マハティール首相は外国人の急増をフィリッピンに警告”


デゥテルテ大統領の中国中心主義で、中国人労働者が流入しており、外国人の急増は国内の政治的安定を毀損する外国人をそのままにしておくことにフィリッピンに、マハティール首相は警告しました。


昨年12月にフィリッピンの上院での質疑で明らかになりましたが、デゥテルテが2016年に当選後、少なくとも20万人がマニラに集まってきていて、彼らの多くは、中国人プレーヤーに対応しているオンライン ゲーム会社に雇われているようです。


フィリッピン人の中には、不動産価格が上昇し、地元民の雇用を奪い、税収にも影響を与えていると非難する人もいます。


マハティールは中国との主要なプロジェクトを中断していますが、フィリッピンへの公式訪問中に外国人の急増に付いて警告しました。


「外国直接投資で大量の外国人を連れてきて、国内に住むことを認めるべきではない。なぜならば、国の政治的バランスを壊す可能性があるからです。もし多量の外国人が来て滞在すると、それがいいのか悪いのか、あるいは彼らに制限を課すべきか、よく考える必要がでてきます。」とマハティールはテレビの会見で述べています。


マハティールは93歳で、昨年選挙での衝撃的な勝利後、初めてフィリピンを訪問し、デゥテルテ大統領との会談、テレビのインタビュー、そして事業フォーラムに出席しています。中国との関係に付いては慎重で、前政権が締結した不公正な契約条件を議論すると語っています。


米国の伝統的な同盟国のフィリピンのため、中国との緊密な関係を追及しているデゥテルテは中国人労働者の増加を促進しています。


昨年、議会によると、約20万人の中国人が国内で働いていて、フィリッピン人保護を導入すると宣言しています。フィリッピンの財務次官はオフショアーのゲーム産業で働いている外国人が税金を支払うことを確保するとも語っています。


しかしデゥテルテは、数十万人のフィリッピン人が主に香港で働いているのを中国が認めているので、中国人労働者は引き続きフィリッピン国内で住むことを認めるべきだ、と語っています。


デゥテルテは長年にわたる南シナ海をめぐる抗争にもかかわらず、中国に寛容です。資源が豊かな南シナ海は、フィリッピン、マレーシア、その他の国との争いがあるにもかかわらず、その殆どの部分の主権を主張しています。これに対してマハティールは、「毎年数兆ドルの世界貿易の通路になっている戦略的水路を使用する船舶を妨げてはいけない。南シナ海は海路として開かれていなければならない。」と語っています。


マハティールとデゥテルテの会談で、両首脳は、フィリピン最大のムスリム ゲリラ
グループのリーダー達をマレーシアとの海の国境に近い自治区に持ってきた平和プロセスを歓迎しました。


ミンダナオ地域の数十年の反乱で15万人が犠牲になり、暴力的急進グループが終結し、数万人のフィリッピン人が暴力から逃れるためと、仕事を見つけるため、マレーシアに逃れています。
デゥテルテはマレーシアの暖かいサポート、南の開発、停戦への助力と公式な話し合いの場の主催を含めた平和手続きへの重要な役割に謝意を述べました。


マハティールは、マレーシアはテロと暴力的急進主義の重要な問題に対処することを約しました。
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両国の中国に対するスタンスの違いが鮮明に出ました。経済的問題で中国に頭が上がらないフィリッピンの苦しい事情がにじみ出ています。

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