KLIAを除いた空港のサービスチャージ値下げ

空港のサービスチャージ(PSC)の引き下げが、KLIAを除いてあり、これで、全国一律のPSC制度が崩れることになり、乗客による空港の選別が始まっているという記事を紹介します。記事原文は次のURLを参照してください。https://www.thestar.com.my/news/nation/2019/09/02/iata-klia-losing-out-with-lower-psc-rates#it0WJxCvjvlV4t6U.99


Quote


“低額のPSCにKLIAは敗れつつある”


国際航空輸送協会(IATA)によると、KLIAを使っている航空会社と乗客は、PSCが安いマレーシアの他の空港に負けている、として、次のように語っています。


「値下げで、政府は航空会社とともに、KLIAのユーザーによる相互援助に、不平等な場を産んだ。


ASEAN以遠のPSCの値下げはマレーシアの殆どの乗客には歓迎されるが、KLIAを使っている航空会社と28百万人の乗客を差別することを選択した政府にがっかりしている。


もし、9月1日から導入された出国税のため、値上げ分を相殺するという意図があるならば、もっと直接的な道は出国税を廃止してしまうことだ。」


8月30日に政府は国際便のPSCを、KLIAを除いたマレーシアの全ての空港について、10月1日から73リンギを50リンギに値下げしました。


全ての空港のASEAN便の35リンギ、国内便11リンギは変更はありません。


交通相は次のように語っています。「政府は税負担を軽減するため、9月2日から実施した2019出国税法による新しい賦課に照らして、PSCを見直した。」


IATAは更に付け加えています。「政府は、マレーシア航空委員会(MAVCOM)の信頼性を蔑ろにした。MAVCOMは空港の経済的規制当局として指名されて居り、空港の料金を決定する絶対的権威を持っています。空港料金を定める確立した過程があります。」


昨年の1月1日に、MAVCOMはPSCを改定し、全ての空港のASEAN以外の国際便のPSCを73リンギとしました。しかし、格安航空のエアアジアは今年8月8日間まで、使用しているKLIA2はフルサービスのKLIAのメインターミナルと比べて劣っているとして50リンギに据え置いた料金を乗客に課して来ました。


エアアジアは内閣のこの決定を、マレーシア人と国の観光産業にとって大きな勝利だとしています。


Unquote


PSCを決定する権限はMAVCOMにあるのに、その上位機関である内閣が決めるのはおかしいという見方も出来ますが、職掌を超えて決定がなされるという点においては、組織の未熟性を感じますが、KLIA2のPSCが値下げになるのは歓迎ではあります。


決定のプロセスが、多方面について、十分な検討がなされずに、思いつきのように決定され、その後、訂正されるという場面には、マレーシアではよく出くわしますが、組織の未熟さ、官僚機構の整備不足から来るもので、マレーシアはまだまだという感じでしょうか。

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