馴染みの店

イポーに住み始めてから、利用するレストランは最近ではほぼ固定されています。右も左も分からない状態のときは、とにかく混んでいる店を選んで入ったものでしたが、その選択基準は必ずしも正しくは無いことを痛感する場合もあります。従って暫くすると、新しい店を探そうという意欲が減退して行き、、その結果、まあまあ合格点がつけられるところに集中して行くようになります。そのため、店の人とは自然と、顔馴染みになってしまいます。


過日、5ヶ月ぶりに以前よく行っていたレストランに行ってみると、其処の女店主から「マー、久しぶり!奥さんはどうしたの?」と本当に懐かしそうに話しかけられました。其処の店は旧市街の中心に近いところにあり、チキンライスを主に出していて、チャーシューもなかなかのものです。200メートルほど離れたところには観光客の間では名高いチキンライス屋があるのですが、私見ではいつも行く店に軍配が上がると思います。


その有名店は店の規模も大きく、営業時間も夜までやっていて客の数ははるかに多いと思いますが、いつも行く店の営業時間は11時半から、夕方3時過ぎぐらいまでで、客の数では有名店には負けています。


いつも行くこの店は中国人の間ではかなり有名な店で、Pakkon(白宮)というとすぐに分かります。何でも今の店主は2代目で、創業者は中国人の中ではよく知られていた人らしく、かなり苦労して店を維持してきた、と言われています。


スタッフの役割分担は明確で、女店主が注文取りと、会計を分担し、飲み物の注文とそのデリバリーがちょっと年をとったおじさんが担当、最近人が変わったようですが、少し若いお兄さんが人数を確認してスープを運んできます。女店主の旦那さん?が、ただひたすらチキンとチャーシューを切り、持ち帰り客に対応しています。スープを運ぶお兄さんはテーブルの後片付けも担当しています。奥には大きな釜が2つあって、そこでチキンとチャーシューを焼いています。奥のスタッフの数は3人ほどでしょうか。仕事は完全に決められており、担当以外の業務には決して手を出しません。


一度、焼きあがったチキンを店頭に持っていったところ、戻されて再び釜に入れて焼きなおす場面に遭遇しました。品質には厳格な?基準があるようです。


有名店の販売員の制服を着た人が、この店に来ているのを一度ならず見かけたことがあります。コンペティターからも評価されていることが分かります。


11時半の開店から、店頭では持ち帰り客が行列を作ります。店内は徐々に埋まって行き、ピークは12時半ごろで、満員で入りきれなくなる場合もあります。そのような時は女店主が相席をセットしてくれたりします。


フレンドリーでいい店だと思います。あまり宣伝しすぎて、さらに混んでしまうと困りますが。

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