スリの被害

イポーに来て2週間ほど経ったころのことですが、今回は私がスリという古典的な犯罪の標的になってしまった話です。ランチで町の中心地に一人で行ったときのことです。


駐車のためのクーポンを4冊12リンギで購入し、20リンギを財布から出し、8リンギのおつりをもらって、外に出てから財布にしまいました。財布をズボンのポケットに入れ、30mほど離れた、店の人と顔見知りになっているレストランでランチを食べました。店に入るまで人と接触したり、近くに人がいる気配は全くありませんでした。


席についてランチを食べ終え、ズボンのポケットにあるはずの財布を出そうとしたところ、財布がありません。現金は全部財布に入れていたので、食べた代金を払う現金がないという状況に陥ってしまったのです。さすがにあせりました。レジに行って財布をなくしたので、今は払えないことを説明し、さっき買ったばかりの駐車クーポンを差し出し、「次回支払うので、それまでこのクーポンを預かっておいて欲しい。」と申し出ると、店を取り仕切っている“かんばん娘”は「財布がなくなったって、大変ね。次回払ってくれればいいわよ。」と担保も取らずにそう言ってくれました。とりあえずその場はそれで何とかなったのですが、スリの被害にあったのは自分ながらうかつでした。


いつ取られたかを考えると、座って食べている最中以外は考えられません。店が混んでいたとは言っても、座ってから人と接触するようなことはありませんでした。おそらく、道で財布をズボンのポケットにしまった行為を見た犯人が狙いをつけてそばに来て、何か長いピンセットのような道具を使って、スリ取った以外は考えられませんでした。人の目が多い中で、本人に全く気づかれることなくスリとる技術は相当なものです。不幸中の幸いで、財布の中には数百リンギの現金しか入っておらず、カード類は別のカード入れに入れていたので被害は現金だけでした。ただカードは今は暗証番号を入力しないと決済できないので、カードをたとえ盗られても、被害が発生することはないとは思いますが、再発行手続きの煩雑さを考えると、カードを別にしていたのはラッキーでした。


今までのスリの被害歴を辿ってみると、10数年前にインドネシアに駐在中に、インドネシアルピア札の10万ルピア10枚ジャスト(つまり100万ルピア、日本円で約1万円)をそっくりすられたことがありました。あとKLの地下鉄に乗ったとき、ズボンのおしりのポケットに入れていた手帳をすられたこともありました。これをすった犯人は全く無価値のものをすったわけで、すった後、手帳だと知ってがっくり来たと思います。スリの被害はこの3回だけですが、いずれも海外でのことでした。


スリという犯罪の被害者は零細な個人であることが多く、それを考えると憎むべき犯罪です。


次回は鍵の複製について書いてみたいと思います。

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