マレーシアがデフレに

マレーシアがデフレにという話題を紹介します。


デフレとは物価が下落し、相対的に現金の価値が上がることですが、物価下落の原因として考えられるのは、一般的には供給過剰と需要不足、そして外部経済からの影響、例えば国際商品価格の値下がり、通貨高による輸入品の価格下落などがあげられます。


まずは記事を紹介します。記事の原文は下記URLを参照願います。
https://www.thestar.com.my/news/nation/2019/02/22/malaysia-hits-deflation-for-first-time-since-2009-global-crisis/#X0DRElyyCMykb50I.99


Quote
“マレーシアが2009年の世界危機以来、始めてのデフレに”


マレーシア経済は、ガソリン価格の下落で、2019年1月の対前年同月比で、2009年の世界金融危機の余波以来、初となるデフレを記録しました。


統計局によると、消費者物価は、過去7ヶ月連続で、1%を下回る値をつけていましたが、1月は前年同月比で0.7%の下落となりました。ブルームバークが調査した21人のエコノミストの推定中央値は、0.4%のマイナスでした。


政府はガソリン補助金のモデルを変更し、世界の原油価格の動きを即座に反映するため、毎週価格を決めるようにしています。


財務相は、デフレで生活費が下がるのを、どのように見ていくかに付いての方法を探索しています。


中央銀行は2018年1月に3.25%に金利を引き上げて以来、変えていません。


政策当局は平均的なインフレ傾向を今年は予想しています。


マレーシアが最後にデフレを記録したのは、2009年の6月から11月にかけてでした。その年、経済は1.5%縮小しました。


1月は前年同月比で、食料と非アルコール飲料は、卵の値段が8.4%上昇し、鶏肉が5.3%1%上昇したことで、1%の上昇となりました。


マレーシアは12月に産業界の潜在的なカルテル活動の調査をスタートさせています。


KLだけが消費者物価指数が0.2%の上昇となった唯一の地域です。


Unquote


食料はインフレだが、全体的にはデフレ、という厄介な状況が報告されています。


通貨を安めに誘導しないと、デフレは改善されないかもしれません。通貨を高く維持することが国のステータスだと全く根拠のない神話を信奉している向きがあるようですが、全くの間違いで、通貨安によって、輸出が伸び、対外資産もふくらみ、経済全体が活性化します。通貨安の弊害は輸入価格が上がることですが、それは輸出の伸びで相殺されるので、通貨安の弊害はありません。


処方箋としては、輸入にはマイナスに働きますが、政策金利を引き下げて、通貨安を誘導することではないでしょうか。

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