マハティール:日本の成功は恥の感覚が理由?

マハティール首相が、10代後半の若者たちを前に、日本の成功の原因を“恥の文化”とし、日本を見習っていくべきだと演説し、東方政策の再実行を促したという記事を紹介します。


果たして、日本は成功したのだろうか?と考えさせられます。昭和初期の世界恐慌発生時点で考えると、明治以降、富国強兵と殖産興業を旗印に急速に欧米の技術を積極的に取り入れ、日本を欧米列強と肩を並べる国にしたのは否定できないことです。


この問題に立ち入ると、とても、単発のブログで語りつくせるほど、単純な話ではないので、ここでは深入りせずに、マハティールの演説の要旨を紹介するだけにとどめておきます。記事の原文は下記URLを参照してください。https://www.thesundaily.my/local/emulate-japanese-for-success-dr-mahathir-tells-youths-updated-ME688824


Quote
“ドクター マハテールが青少年に対して、日本人の成功に倣えと呼びかけ”


成功を求めた日本人の気高い価値に倣って励むようマハティール首相は青少年に呼びかけました。「中でも、日本人に染み付いているのは、責任を果たせなかったときに恥ずかしいと思うことだ。失敗したときに、恥ずかしいと感じることが、第二次世界大戦での壊滅的な破壊に直面してから、日本を主要経済大国を作る原動力となった。


日本を打ち負かした国に次ぐ世界2番目の経済大国に今なっている日本のケースのような、成功したと証明されているイメージ、例示が必要です。失敗したときに感じる恥がしみこんでいて、彼らに置かれた信頼を実行するために、彼らは一生懸命働きました。以上より、日本の社会が保持している高貴な価値を確保するため、以前私が政権にあったときに導入した東方政策を再導入しようとしています。


恥の感覚は、社会が影響を受けるような責任を与えられたときに、失敗や目指した結果ではないときに、試験での失敗に限定されるものではなく、もっと多くの場面でもそうです。


失敗したときに恥じることや、一生懸命働くことのような日本人の高貴な価値に育まれた青少年は、政府が目標としている2025年までの先進国入りに向かっての国家開発で、相続人になる可能性がある。


だから、特に10歳から20才の青少年が、国の未来に確実にいい、日本人の高貴な価値に育まれることを願っている。


絶対に、失敗の恐怖はすべての人が立ち上がり、仕事を行い、信頼がずっと増し、これは日本が現在保持しているこで証明されている。云々」
Unquote



日本が成功しているのかどうかは議論があるところだと思いますが、日本人社員と現地の社員を比較すると、日本人社員は会社の中の一員という意識を持っているのに対して、現地の社員は、そのような意識はなく、一定の限られた仕事をするために雇用されているという考え方で、自分の担当外のことには全く関心がないということは言えます。


恥の文化という概念はルース ベネディクトが”菊と刀”で初めて持ち出した概念で、欧米の”罪の文化”と対比した概念ですが、恥という言葉は、他者の批判を気にする文化というようにも捉えられるのではないでしょうか。個人の確立が弱く、同調圧力が強いため、他人と同じことをしていないと不安になる社会と言ってもいいかもしれません。それが集団主義を生み出し、一人当たりの生産効率は低いが、全体ではいい仕事をするという結果になります。恥の文化をマレーシアで取り入れるというのは、民族の考え方の大転換が求められることになるし、かなりの時間が必要になるのではないかと思います。

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