レアアース製造のマレーシア現法が語る

マレーシアで数年前から操業を開始したオーストラリアのレアアース製造メーカーであるライナス社に対して、現政権が6ヶ月の操業許可を延長した件に関して、ライナス社のマレーシア現地法人の代表者が見解を述べているので紹介します。記事原文は次のURLを参照してください。https://www.thesundaily.my/local/lynas-says-confident-of-fulfilling-decision-on-permanent-disposal-facility-FE1273755



なお、操業当初から指摘されていたことですが、レアアースの製造過程で放射能が排出され、この対策を6ヶ月間以内に具体化することが、6ヶ月の操業免許延長の条件となっています。


Quote


“常設廃棄物施設の条件を満たすことは確実にやるとライナスが語る”


ライナスのマレーシア現法の代表者は、「マレーシアのゲルバンでのレアアース製造過程で出る、水浸出浄化(WLP)残留物のための、常設廃棄物施設(PDF)を建設するという内閣の要請を確実にやります。」と語っています。


さらに、同社は6ヶ月以内にPDFの場所の同意を取り付けることを要求されており、「PDFの計画と建設は加速させます。」とも述べています。


現地代表の声明は次の通りです。


「ライナス マレーシアのPDF計画の枠組みと場所選定計画は、原子力免許委員会(AELB)が既に認可しています。加えて、パハン州政府は州内にPDFを建てることを書面で認可しています。これは2018年12月の現政権による、見直し代表委員会の推奨とも一致しており、あるいは他国が残留物を引き取ることをライナス社が同意を取り付けるという選択肢もあります。


ライナス社は4,220万米ドルをAELBに現金または現金の裏打ちのある保証状を預託して居り、さらに毎年の総売り上げの0.5%を、WLP残留物の農業の土地改良剤の研究開発費に使用することを求められてきました。


操業許可の6ヶ月の延長は3つの条件が付いています。


現在、ゲルバンの工場で実施されている、破砕と水浸出工程を国外に移さなければなりません。


PDF建設のための場所を特定し、州政府から書面で土地使用の許可を取り付けなければなりません。


農業での土地改良剤として放射性WLPの使用に関する全ての研究開発活動をライナス社は止めることになるでしょう。


新たな合意に基づき、、ライナス社は総売り上げの0.5%を研究開発に使う必要はなくなりますが、オーストラリアで破砕と水浸出工程の操業が始まるまで、追加保証としてその分を政府に支払うことになります。


保証金の一部はPDF建設に使えると思っています。しかし、建設の進み具合について、費用とタイムテーブルに関する情報は伝えなければなりません。条件付で、操業免許を延長してくれたことは政府に感謝しますが、更にマレーシアでの川下の製造に、他の国際事業が投資してくれることを願っています。


我々は97人のマレーシア人を含む我々の従業員に会社の約束と、マレーシアが秀でた世界的レアアースの中心として更なる発展を再確認します。


我々は、これで過去数年のライナスをめぐる政治問題化に終止符をうつことを楽観しています。ライナス社はマレーシア経済とマレーシアの第四次産業ビジョンにプラスの貢献を続けていくでしょう。


ライナス社はその操業は安全であることを示し、1,000人を超える直接雇用を創造した秀でた外国直接投資家であり、毎年地域経済に6億リンギの消費をしてきています。その操業について最新で正確な情報を確保するため、コミュニティの人たちと緊密に連携して行くと承知しています。」


Unquote


ライナス社はオーストラリアの環境問題で、自国で操業できず、マレーシアに工場を建設し、それが前政権によって認められてきました。当初から、放射能問題が指摘されてきましたが、前政権は、雇用の創造、GDPへの貢献、あるいは他の要素もあったのかもしれませんが、このプロジェクトを容認してしまいました。


現政権は放射能が発生する工程を他国に移し、残留物の外国への移転を目指していますが、そんないいとこ取りを容認する、お人よしの国があるのでしょうか?6ヶ月で免許がきれ、廃業ということになる危険性もあります。


タナメラでレアアースを製造していた日本のM化成は放射能問題で操業停止に追い込まれ、住民との決着が付いたのかどうか、つい最近まで、この問題解決のため同社社員が常駐していました。今現在の情報は分かりません。

×

非ログインユーザーとして返信する