マレーシアが金利をアップ

中央銀行BNMが1月25日の午後3時に、政策金利を0.25%引き上げて3.25%にするという発表を行いましたが、これに関する記事を紹介します。原文は下記URLを参照してください。
https://www.thestar.com.my/business/business-news/2018/01/25/key-interest-rate-up-by-25bps-to-3pt25pct/


引用はじめ
中央銀行BNMは、予想通り、木曜日の通貨政策委員会(MPC)で政策金利を0.25%引き上げました。この引き上げは、2014年7月に引き上げて以来、初めての引き上げになります。3:15現在、リンギは米ドルに対して0.39%リンギ高になり、3.8962になっています。


政策金利は商業的貸し出しと預金の利率の基準となっています。これに従い、銀行は貸し出しと預金金利を引き上げることになるでしょう。


声明でBNMは次のように発表しています。


「政策金利の上限と下限は、これに従いそれぞれ3.5%と3.0%になる。最近の指標で輸出と国内経済の力強さを再確認している。将来を見ると、2018年は、力強い世界の成長と外部セクターから国内経済へのいい流れに支えられ、力強い成長の力が続くと予想される。国内需要は、収入増と労働市場環境に支えられて、成長の重要な推進力であり続けるだろう。投資行動の概観はどうかと言うと、新規および現在推進中のインフラ プロジェクトおよび、輸出産業および国内向け産業双方の企業による資本支出に支えられて、同様に積極的だ。外部セクターは経済に更なる刺激を与えるだろう。


全体的に2018年は強さが続くと予想される。経済は着実な成長の軌道にあり、MPCは金融緩和の程度を通常化する決定をした。MPCは同時に、金利が長期間にわたって低すぎることから来る積みあがったリスクを防ぐために、通貨政策が適切であることを予め確保する必要性を認識している。政策金利が今のレベルでも、通貨政策のスタンスは緩和的である。MPCは、国内成長とインフレの概観を取り巻くリスクのバランスを評価し続ける。」


マレーシア産業開発金融会社(MIDF)リサーチは次のように分析しています。「主要企業も新興企業も産業と取引は上向きの軌道のままなのでこの決定は予想できた。2018年のマレーシアの成長率は前回予想した5.9%よりも低い5.5%と予想している。なかでも、外部取引と産業活動は、力強いビジネス環境と商品価格の漸進的な上昇に支えられ、上向きのままだだと予測している。


3.25%という政策金利は2018年度中には変化がないと考える。経済指標が上向きに動いていても、今回の上昇のタイミングはこれ以上のタイミングはない、とみんなで一致している。この引き上げは金融引き締めサイクルの始まりというよりも、金融緩和の程度の通常化へのステップと見られる。」
引用終わり


今後はリンギ高基調になるものと考えられます。景気は気分しだい、とはいいながらも、日本の現状を見るに、どのような政策を打っても、あまりうまくいっていない現状は、政策担当者が気の毒にも思えてきます。

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