サラワクの果実生産増加策

12月の初旬になると、マレーシアは果物の端境期になるのでしょうか、マレーシアのマーケットにはマレーシア産の果物はあまり見当たりません。


サラワクからのニュースですが、サラワクでは果物の増産計画があるようで、これに関する記事を紹介します。記事の原文は次のURLを参照してください。https://www.thestar.com.my/news/nation/2019/12/03/s039wak-aims-to-increase-durian-pineapple-coconut-banana-production-to-become-net-food-exporter-by-2030#ABq52f3wJ4dkL64W.99


Quote
“サラワクは果物の純輸出者になるため、2030年までにドリアン、パイナップル、ココナツ、バナナの生産を増やす “


サラワクの農業調査官の会合で次のような発言がされています。


「州の農業局はこれらの植物に適した農地を決めることを委ねられている。最新の技術と道具を使って調査業務にあたる必要がある。


農業廃棄物と川下製品を含めた作物に関し、調査と開発がもっと必要だ。ドリアン、パイナップル、ココナッツ、バナナを増やすと、農業廃棄物が増えるが、調査して役に立つ副産物に変えていかなければならない。そのため、ドリアンの殻とバナナの茎からたい肥を生産する調査を農業局は行うべきです。これは有機肥料あるいは土の改良に使うことができる。


次のステップは適切な関係者に技術を伝えていくことだ。特にシーズンの期間、大量の廃棄を避けるため、過剰生産に対応した川下の研究開発の強化が必要だ。


ドリアンやランブータンの地元産の果実から製品を開発する調査が進んでいるのを知って喜ばしい。調査グループが低品質の製品を輸出向け高品質製品に転換することを考えることを希望する。


2030年までにネットの食品輸出者になるという州の目標はサラワクの食糧の自給を強化し、食料交易の赤字を減らすことに役立つだろう。昨年サラワクは食料交易で38億リンギの赤字で、何も対策を取らなければ、2030年には60億リンギに上がると見込まれる。食料交易の赤字を減らすには大同団結して、比較優位の農業製品、食料品の輸出を増やし、地元でできる輸入品を減らし、輸入の代替である食料製品を生産することです。地元の状況に適するために近代農業技術を使い、適用することでこれが可能になる。」


Unquote


これを見てもわかる通り、サラワクは独立意識が強く、いざというときにはマレーシアから離れることを選択肢として持っていることがわかります。半島のマレーシア人に対し、入国管理を継続していることでもこれは証明されます。


食料安全保障という考え方は、昔日本でもされていたことがありますが、今はそのような議論は日本ではほとんど聞かれなくなりました。

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