バティックの着用

マレーの伝統的な衣服である、バティックの着用について、上院議員が提案しているので紹介します。バティックについては、インドネシアでは結婚式や葬式などの公式行事には男性はバティック、女性はトゥドンがあればOKですが、マレーシアでは女性はともかく、男性の服装については、Tシャツを着用したり、ばらばらという印象があります。マレーシアの人種構成の多様性ということも関係していると思われます。記事の原文は次のURLを参照してください。https://www.thesundaily.my/local/wearing-batik-in-parliament-can-uplift-the-local-craft-muhammad-bakhtiar-BM1781560


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“議会でのバティックの着用は地元工芸品を押し上げる”


観光芸術文化省は、上下院すべての議員が国のバティック業界を支えるサインとして、毎週木曜日にバティックを着用して登院するという提案に歓迎を表明しました。同省副大臣は議会で次のように語っています。


「もしこの提案が合意されれば、議会のドレスコードを変更する手続きが必要になる。我々は役所内で、議会開会中、毎週木曜日にバティックを着用することに賛成する。議会で毎週木曜日にバティックを着ることが許されたら、地元手工芸品業界の支持のしるしとして、国のリーダーもみんなと同様にバティックを着ているということを職員にメッセージを送ろう。今、わが省では、民間の会社にバティックの着用は強制していないが、地元のバティック業界を押し上げるため、推奨はしている。」


上院議員からの「東海岸のソンケッや地元の手工芸品や染色の商業化への努力如何?」という質問に対し、同氏は「役所は手工芸品フェスティバルやショッピングモールでバティックの生地を販売したりして、努力している。最近の手工芸品展(Kraftangan Malaysia)の趣旨に沿って、ソンケッのデザイン、モティーフ、色を消費者のテーストと需要に合うように多様化している。それに加えて、ソンケッ、バティック、織物とともに、ケロポック、クイアトック、プルッパンガン、ナシ ダガングなどの食品も国家遺産法2005(法645)のもとで、国家遺産局では東海岸の伝統的手工芸品として公布しています。


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マレーシアにおけるこのような動きを見るにつけ、インドネシアとの共通性を強く感じます。例えばケロポックは魚のクラッカーですが、あまりマレーシアでは見られませんが、インドネシアでは広く出回っていたりします。逆に、議会のドレスコードではバティックの着用は認められていないということもあるようです。


KLのjalan conleyにある、Perbadanan Kemajuan Kraftangan Malaysia, ではマレーシアの代表的な手工芸品の展示販売を行っていますが、車の駐車には困るようなことはないのですが、関心を持つ人が少ないのか、閑散としています。

アフリカ トン コレラ

アフリカ トン コレラに流行に対処するため、マレーシアがインドネシアからの豚の輸入を禁止したというニュースを紹介します。記事の原文は次のURLを参照願います。
https://www.thestar.com.my/news/nation/2019/12/15/govt-bans-pork-products-from-indonesia#iLUqyIiM5Syvl1B1.99


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“マレーシア政府:インドネシアからの豚製品の輸入を禁止”


マレーシア政府はトンコレラ(ASF)の流行に対処するため、予防措置としてインドネシアからの豚製品の輸入を禁止しました。政府は次のように語っています。


「この措置は国の生体安全を護るためだ。この病気はインドネシアを含む11か国で報告されていて、我が国は感染国からのすべての豚関連製品の輸入を禁止する手段をとった。流行に対する戦いに対して、マレーシア人は油断することなく、輸入された豚関連商品の購入は止めてもらいたい。レストランや小売店が禁輸商品を密輸しないように、我々は取り締まりを強化する。


豚製品価格が上がる可能性については、状況はコントロールされており、国内生産は維持されている。国内の豚産業は50億リンギの規模で、その93%が自給されている。豚の価格は安定しており、問題はない。」


先月、マレーシアはASFの流行のため、10か国からの豚と豚をベースにした製品の禁輸しています。


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AFSが流行しているのは11か国なので、インドネシアだけ、発生が報告されていながら、禁輸措置がとられていなかったところ、インドネシアも禁輸対象国になったということです。


国内の養豚業者にとっては、死活問題で、これに感染した豚の死亡率は高いということですが、トン コレラは人に感染することはなく、トン コレラにかかった豚やその加工品を食べても感染することはないようです。

マレーシアにいる外国人にワクチン接種

マレーシア政府は、ワクチン接種を受けていない外国人に無料のワクチンを提供すべく、ユニセフの協力を模索しているというニュースを紹介します。記事の原文は次のURLを参照願います。https://www.thesundaily.my/local/malaysia-will-vaccinate-foreigners-health-ministry-IB1773486




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“保健省:マレーシアは外国人にワクチンを接種”


マレーシアは外国人にワクチンを接種するためのワクチンの供給について、ユニセフの協力を求めていきます。保健省によると、これは感染症拡散の防止対策として、国内にいる外国人にワクチンを接種させるためです。同省はワクチンを得るため、フィリッピン政府の協力も求めていくということです。なぜならば、フィリッピンはより安価なワクチンの供給を確保できるからです。


特にサバ州とサラワク州の20から30%の外国人は、検査されることなくマレーシアに入国し、滞在しており、彼らはワクチンを受けていない恐れがあるとのことです。


先週、マレーシアがポリオ絶滅宣言して27年後の初めてのケースとして、サバ州の生後3か月の乳児がポリオ ビールスに感染したことが報じられました。


感染した乳児は発病し、体力が落ち、ICUに入れられ、12月6日にワクチン由来のポリオ ビールスのⅠ型の感染であると確認されました。現在容態は安定しているということです。


保健省がワクチン接種を強制する前に、両親がワクチン接種の重要性に気づいてほしいと保健省は要望しています。両親に保健教育を進めていかなければならないと保健省の担当者は述べています。


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ワクチンを接種するといっても、ポリオのワクチンに限定した話のようです。保健先進国では健康管理が乳幼児からしっかり管理されていて、生後2歳までに必要なワクチンは計画的に接種されているので、伝染性の予防はできていると思われますが、そのような国以外から入国してくる外国人の場合は、必要なワクチンの接種を受けていないケースもあると思われます。


国境の壁はどんどん低くなっており、外国からの流入者を制限することは非現実的な話で、事後的な対処しか取れないのが現実でしょう。


ワクチン接種の対象となる外国人は、保健発展途上国の外国人ということになるのでしょうか。詳細は不明です。

新たなマレーシアのユネスコ文化遺産

東南アジアに広く伝承されているSILATという武道が、ユネスコによってマレーシアの無形文化遺産として認知されたというニュースを紹介します。記事の原文は次のURLを参照してください。https://www.thesundaily.my/local/malaysia-s-silat-receives-unesco-recognition-GJ1759976


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“アレーシアのSILATがユネスコによって認知された”


武道であるSILATが、今年のユネスコの人類カテゴリーの無形文化遺産の代表リストに成功裏に記載されました。12月9日から14日の期間、コロンビアのボコダで開催されている第14回無形文化遺産の保護のための政府間委員会でこれが決定されました。


観光芸術文化相は次のように語っています。「選出されたメンバー国で構成される24人のメンバーからなる国際機関でこの決定がなされた。SILATは我が国の長い期間にわたる文化遺産の宝であるので、ユネスコによるリストアップでSILATは世界的なものとなる。


ユネスコによる認知は、マレーシアの世界遺産を守る約束を反映した結果でもある。SILATと関連書類に対する名乗りは、昨年3月30日にパリのユネスコ本部に提出され、政府と各州の様々な部局の協力を受けた。


2008年にトルコのイスタンブールで開催された第3部会で(名乗りを上げたのは2005年でしたが)、MAK YONGが、人類カテゴリーで口述無形文化遺産の傑作とされて以来の重大事となる。それに続き、昨年モーリシャスのポートルイスでの第13回部会で人類カテゴリーの無形文化遺産の代表リストにDONDANG SAYANGが載りました。今回の認知でメンバー国との関係がさらに強化され、将来マレーシアが国の価格のつけられない文化遺産を提案することを可能にすることになる。」


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SILATについて調べてみると、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ南部、ベトナム中央などの地域に伝わっている武道ということで、東南アジアゲームでも実演されているようです。スマトラから進駐してきたマラッカ王国との関係がありそうですが、それ以上の詳細は調べ切れていません。


大航海時代に植民地主義者によって、東南アジアが分断されましたが、インドネシア、フィリピンの一部、マレー半島、インドシナ半島などの東南アジア地域はもともとは広い範囲の文化圏であったことが窺われます。

現政権の評価結果

マレーシアの人々は今の政府をどのように評価しているかについて、シンクタンクであるエミール リサーチが調査し、その結果の一部が公表されましたので、それを紹介します。記事の原文は次のURLを参照してください。https://www.thestar.com.my/news/nation/2019/12/12/average-satisfaction-for-govt-maiden-study-finds#bc8hBkkV0KyXuyLm.99


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“初めて行われた調査によると、政府への満足度は普通”


初めて実施された、エミール リサーチの調査によると、政府への満足度指数(GSI)は普通という評価でした。0(最低)から1(最高)の目盛りで評価された政府への満足度は0.53でした。調査者は次のようにコメントしています。
「これは、内閣に対する人々の満足度は普通ということです。GSIの概念化と進展には最先端の手法を使いました。約1,992人の調査対象者に、首相、副首相、内務相、財務相、経済問題相、教育相、その他の閣僚を1(不満足)から5(大満足)の間で評価を頼みましたが、個人的なデータなのでこの結果は公表しません。公開すると非倫理になります。しかし、集団としての内閣の業績結果については公開できます。我々は黙示的にも明示的にも、政策立案者を貶めて、英雄になろうとは思っていません。 我々は調査結果が、あからさまに採用すべきであった政策を間違えたり、または現在の政策を続けることが間違いであることを示したら、政策立案者と対話します。


調査は、データに基づく調査手法とともに、証拠に基づいたマレーシア人の必要性、渇望、期待に焦点を当てました。データ自体に話をさせました。政府がインパクトのある、意味深い、持続可能性ある政策を定めることができるように、人々の不満の根本原因、関心を見つけ出すことが大事です。」


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今の政府は可もなく不可もなくという評価になるのでしょうか。


大体、アンケート調査は、大きな問題が発生していない限り、評価は真ん中に集まるのではないでしょうか。


翻って、日本の現状はどうでしょうか。調査結果は現状にプラスながら、やはり評価は中間になるようです。さくらの会などという枝葉末節を国会で問題視するような野党には政策を推進する能力も気概もないし、与党にも現政権に代わる人材も見当たらないし、ということで現政権の継続を支持するという消極的支持しかないという感想です。